社会人×高校生を想像したらなんだか笑えてきてしまったので(ソウル、変態か!って)大学生で想像してたらぱっと浮かんだシチュエーション。
大学生って、高校生とはまた違う、大人に近いんだけど大人じゃないっていう魅力的な立場ですよね。
社会人×大学生
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「おーっすソウルー!旨いラーメン屋見つけたから食いにいかねえ?」
昼休み、ざわざわと人の行き交いはじめるなかで声をかけてきたのは同期のキリクだった。彼はよく、新しい店を発見してはこうして誘いをかけてくる。そしてソウルはいつもそんな誘いを快く受けていた。彼の趣味は自分とよく合うことが分かっているからである。
だからこそ、今日もその誘いに乗ろうとしたのだが、しかし。
「あ……」
「ん?」
「あぁ!!」
思わず大声を上げた挙げ句、柄にもなく動揺して周囲の注目を浴びてしまった。が、しかし、ソウルの脳内はそれどころではなかった。
「弁当、忘れた……。」
「弁当?お前、いつも弁当なんか持ってきてねえだろ。」
「いや、その、」
ぐ、と言葉に詰まる。
と、いうのも今日持ってくるはずの弁当を作ったのはソウルの彼女、マカなのである。事は昨日の夜、泊まりに来たマカが「明日休講になって暇だし、お弁当作ろうか」と珍しく提案してきたのだ。家で一人になることが多かったらしい彼女の料理の腕前は身に染みて実感しているし(がっつり胃袋を掴まれているとも言う)、可愛い彼女の手作り弁当なんて断る理由がない。
そんなわけで、「ハイ、忘れないでね!」と差し出された弁当を、なんとまあ、ちゃっかり忘れてきてしまったのである。習慣のせいということで言い訳をしたいものである。
「あ、分かった。マカだろ。」
「うっ」
ぐるぐると考えているうちに言い当てられてしまった。おまけにあーあ、なんてありありと伝わってくる白い目で見られたらたまったものではない。
逃げるようにスマホに目をはしらせると、ランプが点滅していた。
『お弁当、忘れてるんですけど。』
マカだった。素っ気ない文面が恐ろしいくて思わずぶるりと震えそうになる。ヒョイと覗き込んできたキリクが、今度は口に出してあーあ、と言ってきた。
「ばっかだなぁ、お前。」
「うるせえよ……っ、と、お?」
「あ?」
覗き込んでいたスマホが、ぱっ、と着信画面に変わる。なんとタイミングの良いことか、案の定相手はマカである。応答をタップして、恐る恐る耳にした。
「も、もしもし……」
『あ、ちょっとソウル?お弁当、忘れてってんじゃねーよ』
「すみません……」
『もー、今お昼?まだ食べてない?』
「?、おう。」
『そ、じゃあ早く降りてきて。今下にいるから。』
「え、ちょ、は!?」
『じゃ。』
「ちょ、……」
プツリ。ぽかん、と呆けているとキリクと目が合った。聞こえていたらしく、にやにやとソウルの顔を眺めると、ヒュウ!と口笛を鳴らした。
「よ!愛されてるねぇ!」
「……行ってくる。」
あぁ、顔が熱い!
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ホントはもうちょい、お弁当受け渡しシーンも書いてたんですけど、収集つかなくなってしまったのでやめました。
マカチョップさせたかったんだけど!な!
スク水マカちゃん、そのうち書きたいです。